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2018年7月23日月曜日

フーリエ・ラプラス解析 第14~15回

熱拡散方程式の解の導出再論.
一般解の導出法は同様だが, 初期温度分布関数を具体的に与えた時, そのフーリエ正弦・余弦係数の導出法に多少の注意が必要.
(本講義前半で導出したフーリエ係数一般論の``公式"の形がそのまま適用できないものになっている.)

考え方は, 本講義前半で展開したフーリエ係数の導出を, この場合にも行えば良い.
具体的には, 三角関数の直交関係がこの場合にも成り立つ.

今年度の本講義はこれで終了.
7/30に期末試験を実施, 成績を評価する.

2018年7月11日水曜日

フーリエ・ラプラス解析 第13回

インディシャル応答の具体的な導出について.

m x'' + c x' + k x = f, x(0)=x'(0)=0,

で与えられる物理系の場合で求めた.
この導出そのものにおいては, わざわざラプラス変換は行わない方が楽.

次回はインパルス応答を導出するが, これは外力としてデルタ関数(これは超関数)を含むためどうしようか思案中.

2018年7月2日月曜日

フーリエ・ラプラス解析 第12回

伝達関数法について.

前回のようにただ微分方程式を解くだけならそれほど有益ではないが, 制御工学のように, 「欲しい応答を与える外力を求める」等, 数学的には逆問題となるような設定の場合には必要になる.

外力と応答は伝達関数によって対応付けられる.
伝達関数は, 微分演算子のラプラス変換の逆数として与えられ, 外力には依存しない.

代表的なものとして,

インディシャル応答
インパルス応答

を導出.
さらに一般の応答は, これらを用いてたたみ込み積分として表示できる.
たたみ込みの詳細は次回.

2018年6月25日月曜日

フーリエ・ラプラス解析 第11回

逆ラプラス変換について.
連続関数かつ同じ指数位数を持つ関数のラプラス変換が等しいならば, 元の関数も等しいことを事実のみ紹介.
(より一般には, 不連続点を除いて等しい.)
このことから, ラプラス変換は1対1であり, 逆変換が可能であることが分かる.
逆変換公式を複素線積分により行う公式もあるが, この講義では複素解析をやっておらず, また実際の計算上もあまり実用的とは言えない.
よって, 基本的には変換表の逆をたどることにより行う.

次に導関数のラプラス変換を導出.
これを用いて常微分方程式を解く.
ただし, 機械力学や制御工学で現れるような2階常微分方程式を, なんでもかんでもわざわざラプラス変換により解くことは必ずしも得策ではないことに注意.
ラプラス変換で解いた方が楽であるということはあまりなく, たとえ非斉次方程式であっても, 外力項の形と力学的な常識から特殊解の形は容易に想像できるし, 斉次部分に対応する一般解も特性方程式を解く方が早い.

2018年6月24日日曜日

フーリエ・ラプラス解析 今後の予定

第11回 (6/25) ラプラス変換の諸性質(導関数のラプラス変換等)
第12回 (7/2) 常微分方程式の初期値境界値問題
第13回 (7/9) 常微分方程式の初期値境界値問題
第14回 (7/16) 熱伝導方程式の初期値境界値問題再論
第15回 (7/23) 予備日(演習等)

期末試験 : 7/30(月) 2講時

2018年6月12日火曜日

フーリエ・ラプラス解析 第9回

ラプラス変換.

フーリエ変換, ラプラス変換は積分変換で, 元の関数と変換後の関数を行ったり来たりしつつ問題を解くのに用いられる.

ラプラス変換には変換表があり, 制御工学の教科書等にも載っている.
この表はやや取扱注意.
普通に使う分には構わないが, 関数は式と定義域がセットであり, たとえ式が同じでも定義域が異なればそれは違う関数になる.
実際, 定義に基づいてラプラス変換を計算すると別のものが出てくる.
表を使う場合には, それが表を使っても良い関数かどうかを定義域まで含めてチェックすること.

2018年6月4日月曜日

フーリエ・ラプラス解析 第8回

折り返し地点.

フーリエ級数の収束について.
関数項級数の収束には各点絶対収束だけでなく, 一様収束や平均2乗収束など諸定義がある.
本学科ではこのあたりのことを深入りする準備が難しいので, 滑らかな関数のフーリエ級数は各点絶対収束すること, 2乗可積分関数のフーリエ級数は平均2乗収束することを紹介.

平均2乗収束の証明の細部には立ち入らず, 代わりに, 通常の関数項級数と違い注意しなければならない事の例として, 不連続関数のギブス現象を紹介するにとどめた.

なお, フーリエ級数の計算問題程度でも, 絶対収束はしない点を持つが平均2乗収束はするというものはよくある.

1つだけスペクトル強度を求める計算問題の演習.

フーリエ級数の基礎的なことは一通り終えたので, 次回からは一旦ラプラス解析に移る.

2018年5月28日月曜日

フーリエ・ラプラス解析 第7回

フーリエ級数の物理的な解釈とスペクトル分解について.

フーリエ級数は, 関数が表す現象を振動と思うことで, その各固有振動数に対応する単振動成分に分解したもの, と解釈することができる.
フーリエ係数は, 各成分の振幅や位相を表すパラメータだと思うことができる.

さらに, フーリエ係数からスペクトル強度を定義し, パーセバルの等式を導出した.

2018年5月22日火曜日

フーリエ・ラプラス解析 第6回

フーリエ級数を周期関数に適用できるよう拡張.
と言っても, 積分範囲を平行移動すれば, これまで導出した諸々に帰着できることを確認するのみ.

フーリエ係数の計算練習問題.

2018年5月16日水曜日

フーリエ・ラプラス解析 第5回

複素フーリエ級数の導入と複素フーリエ係数の計算法について.

オイラーの公式
exp (it) = cos t + i sin t

を用いることで, 三角関数型のフーリエ級数は指数関数型のフーリエ級数に書き換えることができる.
フーリエ係数は適当な関係式で複素数として変換可能.

複素数値であることにさえ慣れれば, 指数関数型の方が計算量は減るので楽である.
事例を一つ計算して今回は終了.

2018年5月7日月曜日

フーリエ・ラプラス解析 第4回

三角関数の直交関係を用いたフーリエ係数の導出について.
フーリエ級数にはいろいろと流儀があり, 基底関数として何を取るかに依存して係数が決まる. (線形代数におけるフーリエ展開と同様.)

いずれにせよ, 三角関数が関わる積分の計算が必要となる.
その具体的な計算方法と, 例題と練習問題を実施.

2018年4月25日水曜日

フーリエ・ラプラス解析 第3回

三角関数の直交関係について.

まず, ``関数の直交関係"とは, 内積が0であるという意味で定義される.
関数同士の内積は, 線形代数と同様の性質を持つような積分で定められる.
(専門用語で言えばL^2内積.)

次に, L^2内積について, フーリエ級数の各項に現れるような三角関数は直交関係にあり, 正規直交基底に相当する性質を持つことを確かめた.
(関数の正規直交基底について, 精密な説明は割愛.)

2018年4月16日月曜日

フーリエ・ラプラス解析 第2回

熱伝導方程式の解を, 断熱境界条件(Neumann条件)と初期条件を与えた状態で求める.
変数分離型の解を求めると, (やや長い計算過程ではあるが)フーリエコサイン級数が自然に現れる.
同様のことを等温条件(Dirichlet条件)のもとで行うと, フーリエサイン級数が現れる.
これらがフーリエ級数の原型である.

次回から, フーリエ級数の具体的な取扱いや性質に入る.

2018年4月9日月曜日

フーリエ・ラプラス解析 第1回

初回.

今日は物理・工学的題材の例として熱伝導方程式の導出.
細長い熱導体を仮定し, フーリエの法則と総熱量の変動の式から熱伝導方程式が導かれることを説明.

実際の物理的状況では, 初期温度分布と境界条件が必要であることまでを解説し, 具体的な解の構成は次回.