微分方程式の前に導入と基礎事項.
数学的な部分では, 何が変数かをきちんと認識して区別することが重要.
つまり微分積分の基本的なことが最も重要.
(基本的, というと初等関数の計算みたいなことが連想されるようだけど, それだけじゃない. というよりそれ以上に重要なこと.)
また常微分方程式の理解においては, 多変数関数の偏微分, 全微分(微分形式), 陰関数, 合成関数の微分, などの初等的な扱いをきちんと理解していることが求められる.
(意外と工学部で使う教科書, あるいは講義・演習ではこのあたりのちゃんとした扱いが抜け落ちているように思われる. そのために, その後の力学や各種工学の科目で理解に支障をきたしているようだ.)
変数分離型.
変数を左辺右辺に分けて積分しましょう.
解は陰関数表示でも構いません.
完全微分方程式.
今日の説明は後で考え直すと少しおかしいところや誤解を招くところがあるのでGW明けにもう一度整理する予定.
完全微分方程式は, dxやdyを形式的に扱う分には大した計算ではないが, 本来は陰関数の微分, ならびに全微分(微分形式)からの意味付けがなされるもの.
dxやdyをまるで分数のように扱うのは, 気になる人は気になるし, 定義されていないといずれにせよ意味不明と思うので, 本講義ではそういう取り扱いは極力避けるつもり.
2017年4月27日木曜日
2017年4月24日月曜日
フーリエ・ラプラス解析 第3回
与えられた関数fをフーリエ展開する際の, フーリエ係数の決定について.
当面は級数の収束性については気にしないこととする.
フーリエ係数の決定には, 三角関数の直交関係が本質的なポイントになる.
直交関係は, 線形代数で学んだ正規直交系のことを思い出せば良いが, 内積が積分で定義されているので, 慣れるまでは違和感があるかもしれない.
次にフーリエ係数の計算式.
この式は, 暗記するよりも考え方を理解することが重要.
フーリエ解析の実践的な使用においては, 状況に応じて積分範囲(与えられた関数の周期に対応)を取り替えたり, 偶関数, 奇関数などを考慮して工夫することも多く, ``公式の丸暗記"だけではそのような取扱いに対応できない.
次回は, 具体的な関数を実際にフーリエ展開してみる.
当面は級数の収束性については気にしないこととする.
フーリエ係数の決定には, 三角関数の直交関係が本質的なポイントになる.
直交関係は, 線形代数で学んだ正規直交系のことを思い出せば良いが, 内積が積分で定義されているので, 慣れるまでは違和感があるかもしれない.
次にフーリエ係数の計算式.
この式は, 暗記するよりも考え方を理解することが重要.
フーリエ解析の実践的な使用においては, 状況に応じて積分範囲(与えられた関数の周期に対応)を取り替えたり, 偶関数, 奇関数などを考慮して工夫することも多く, ``公式の丸暗記"だけではそのような取扱いに対応できない.
次回は, 具体的な関数を実際にフーリエ展開してみる.
2017年4月17日月曜日
フーリエ・ラプラス解析 第2回
波動方程式の進行波解と定常解(変数分離解)の導出.
進行波解の導出は, ある意味合成関数の微分法や積分法の復習.
ただし, 全ての解は進行波解の形をしているという事実は重要.
次に初期値・境界値問題に対する変数分離解.
結局のところ, 各変数についての単振動に帰着できる.
また, 境界条件から波数は整数値であるという制限が付く.
このことから, フーリエ級数の形が自然に導かれる.
(なお, 最後に急いでしまったので, フーリエ余弦級数のところで少しウソ言ったので, 次回訂正する.)
時間がかかってしまったのでダランベール解は省略.
背景に関してはここまでとして, 次回からは, フーリエ級数の計算法など中身に関してやる.
ここまでは背景なのでやや学生さんに求める知識としてはムリをしているが, 次回からは丁寧にやるつもり.
進行波解の導出は, ある意味合成関数の微分法や積分法の復習.
ただし, 全ての解は進行波解の形をしているという事実は重要.
次に初期値・境界値問題に対する変数分離解.
結局のところ, 各変数についての単振動に帰着できる.
また, 境界条件から波数は整数値であるという制限が付く.
このことから, フーリエ級数の形が自然に導かれる.
(なお, 最後に急いでしまったので, フーリエ余弦級数のところで少しウソ言ったので, 次回訂正する.)
時間がかかってしまったのでダランベール解は省略.
背景に関してはここまでとして, 次回からは, フーリエ級数の計算法など中身に関してやる.
ここまでは背景なのでやや学生さんに求める知識としてはムリをしているが, 次回からは丁寧にやるつもり.
2017年4月10日月曜日
フーリエ・ラプラス解析 第1回
フーリエ解析の動機と物理的な常微分・偏微分方程式の事例並びに導出.
単振動の復習.
単振動の方程式の一般解は正弦波と余弦波の重ね合わせで表される.
フーリエ解析の素朴な考え方は, このような現象を表す関数(数学的には様々なクラスの関数)を正弦, 余弦の重ね合わせで表すことである.
次に振動弦を事例とした波動方程式の導出.
張力Tで張られた均質な弦が従う方程式を物理的に導出できる.
その結果得られた波動方程式は, 空間2階, 時間2階の偏微分方程式である.
これまで力学等で学んだ常微分方程式と比べても解くのは難しいが, フーリエ解析の講義を通じて解く方法を学ぶ.
最後に熱方程式(拡散方程式)の紹介だけ.
熱方程式はもはや振動現象ではないが, この場合も正弦, 余弦関数の重ね合わせで解くことができることを後に見る予定.
波動方程式のダランベール解と, 変数分離解から自然にフーリエ級数が現れることは次回.
単振動の復習.
単振動の方程式の一般解は正弦波と余弦波の重ね合わせで表される.
フーリエ解析の素朴な考え方は, このような現象を表す関数(数学的には様々なクラスの関数)を正弦, 余弦の重ね合わせで表すことである.
次に振動弦を事例とした波動方程式の導出.
張力Tで張られた均質な弦が従う方程式を物理的に導出できる.
その結果得られた波動方程式は, 空間2階, 時間2階の偏微分方程式である.
これまで力学等で学んだ常微分方程式と比べても解くのは難しいが, フーリエ解析の講義を通じて解く方法を学ぶ.
最後に熱方程式(拡散方程式)の紹介だけ.
熱方程式はもはや振動現象ではないが, この場合も正弦, 余弦関数の重ね合わせで解くことができることを後に見る予定.
波動方程式のダランベール解と, 変数分離解から自然にフーリエ級数が現れることは次回.
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