2017年11月26日日曜日

線形代数学II 第8~9回

更新を忘れていたので2回分まとめて.

グラムシュミットの正規直交化の応用として, 部分空間への射影の計算を行った.
次に, 行列の固有値・固有ベクトルの求め方についての導入と計算問題.

来週は創立記念日, 12/6は森岡の用事のため休講.
12/13は小テストを行う.

確率・統計I 第8~9回

更新を忘れていたので2回分まとめて.

今年の講義では, 積率母関数をきちんと導入しているので, 平均や分散の計算も基本的にこれでできる.
(もちろん, 定義に基づいて二項定理や積分の諸公式をきちんと使うことも重要.)

9回途中までは二項分布.
離散型分布については他にも色々な種類があり, 分布を規定する関数が変わった分性質が変わるが計算の基本は同じ.
既に正規分布に入っているが, 詳しい計算は第10回から.

来週は創立記念日, 12/6は森岡の用事のため休講.
12/13に小テストを行う.

2017年11月12日日曜日

線形代数学II 第7回

正規直交基底の定義, いわゆるフーリエ展開とフーリエ係数, グラム・シュミットの正規直交化について.
正規直交基底を用いたフーリエ展開とその係数について, 係数が展開したいベクトルと基底の内積であるという事実は今後も重要になる (一般の基底ではそうはならない).

確率・統計I 第7回

期待値, 分散の定義と基礎的な諸公式の導出について.
後半はこれらにまつわる教科書の演習問題を解きました.

2017年11月1日水曜日

線形代数学II 第6回

前回に続き, 複素ベクトル空間の内積の定義といくつかの注意点について.
複素共役をとるので, 実ベクトル空間の場合と比べて注意するように.

線形写像に関連して, 行列の転置(専門用語では有限次元の場合の共役作用素, 講義中では触れず)と内積に関する関係について.

三角不等式とシュワルツの不等式の導出について.
これの導出そのものも重要だが, それ以上に``複雑でやや抽象的なノルムの計算では, 2乗して内積の計算に落とし込む"という計算手法の常識が大事.
ノルム計算において, 2乗しようと思えるかどうかが計算の上達, 数学の理解の上達のポイントの一つであると個人的には考えている.

確率・統計I 第6回

離散型確率変数, 連続型確率変数の定義といくつかの例について.
離散型はまだしも, 連続型における確率密度関数や確率, 分布関数の定義について, 従前からそれらには抵抗があるだろう, と考えて悩んでいたところ.
今回に関しては, 連続型の場合には, 確率≒面積と割り切ってしまうことで, むしろスッキリ導入できたのではないかなという気がしているところ.
(事前に直感的には明らかな例をやっていたのもあり.)

前回, ある学生から質問を受けた点について.
森岡は統計処理の専門家ではないものの, 常識論として以下のように回答しておいた.

統計においては,

データ集め → 統計理論による処理(推定・検定) → 統計的な結論

を得られるが, この統計処理の過程において, 確率分布(いわばモデル)を仮定して計算や分析を行う.
本講義で扱う確率分布は, このモデルの数学的な理解にあたる部分を行っている.
実用的な意味での有用性は, 続論となる確率・統計IIに譲ることになるが, 確率分布(モデル)の取り扱いや性質をよく理解しておくことは, 統計実務の前提となるはずである.